三角比を使った問題5

三角比を使った問題

三角比を使う問題では図形の説明がされているものも多いが、本問のようにごく短い文章だけで問われるものもある。このような問題は、どこから取り掛かっていいのか分かりづらく、解法が全く思い浮かばないということすらあり得る。そのような場合にとりあえず取り組みたいのが「式を短く出来ないか考える」ことである。

なにかしらの変形をすることで式が短く出来たらラッキーだし、そうでなくとも解法のヒントになるかもしれない。何もしないよりは、とりあえず変形できないか、試してみるのがいい。

問題の式は

\(c^2cosCsinB=b^2cosBsinC\)

であり、似たような形をしている。何かしらを両辺にかける、割ることで変形できそうである。正弦定理をすぐに思いつけばしめたもので、\(csinB=bsinC\)が導き出される。

次に\(cosC\)や\(cosB\)を変形するために余弦定理を用いれば

\(b^4-c^4+a^2c^2-a^2b^2=0\)

までは一直線だろう。これを因数分解し、解答を出せば完成だ。

出した答えが「二等辺三角形または直角三角形」

というイメージしにくい解答になるが、これで正解。二次方程式の文章題などでも「3個、または7個」のような解答があるが、あれと同じである。

TOP