比の式を、方程式に変えて解くことが出来る。方法は「内側同士と外側同士」をそれぞれかけ算して、イコールで結べばいい。単純だ。
そもそも、なぜその方法が成り立つのか。
\(a:b=c:d\)
という比の関係があるとする。
\(a\)に対する\(b\)の値と、\(c\)に対する\(d\)の値は等しいですよ、という式だ。なので、次のように変形することが出来る。
\(\frac{a}{b}=\frac{c}{d}\)
文字式ではイメージがつかみづらい、という人もいると思うので、具体例も挙げておく。
\(1:2=2:4\)
という比の式があった時に
\(\frac{1}{2}=\frac{2}{4}\)
は成り立つ。これと同じである。
さて、\(a:b=c:d\)という式を\(\frac{a}{b}=\frac{c}{d}\)と変形したのち、両辺に\(bd\)をかけ算する。すると
\(\frac{a}{b}\times bd=\frac{c}{d}\times bd\)
\(ad=bc\)
となる。もともとの比の式と並べてみると
\(a:b=c:d\)
\(ad=bc\)
であり、これは「内側同士と外側同士」をそれぞれかけ算している形である。
なお、本文例題下段で行っている通り、( )があろうが\(x\)が二つ以上あろうが、解き方は変わらない。