分度器を使わず、コンパスのみで作図できる角度がいくつかある。そのなかで、今回は30°,45°,60°の作図方法を紹介する。
60°の作図
60°といえば思い出したいのが、正三角形の一つの角度が60°である、ということだ。つまり正三角形を作図すれば、自動的に60°も作図することになる。
正三角形の作図方法は、次の通りだ。
1.線分ABを引く。
2.線分ABと同じ長さにコンパスを開く
3.点Aにコンパスの針を置き、弧を描く
4.点Bにコンパスの針を置き、弧を描く
5.弧の交点と線を結ぶ
これで正三角形が完成する。自動的に、三角形の内側の角度は60°となる。
30°の作図
先ほど作った正三角形を使う。60°を半分にすれば30°になるので、60°の角度を描いた後、さらに角の二等分線を作図する。
つまり30°を作図するためには、一度60°を作図して、それを二等分することになる。
45°の作図
垂線を描く。これで90°が作図できたことになる。
さきほど作った90°に、さらに角の二等分線を描く。これで45°が作図できた。
これらを応用すれば、75°や105°なども作図できる。
かなり複雑だが、正三角形を描き、30°を書いてから、緑色の直線上に垂線を描き、最後に角の二等分線を描き45°を作図している。
こうすることで、30°+45°=75°が作図できる。
こちらはまず45°を描き、45°を描いた線を使って正三角形を描いて60°を取っている。そして45°+60°=105°を作図している。
ちなみに、一直線上に105°を描いた場合、逆側は75°なので、105°を描けば自動的に75°も作図できていることにもなる。当然、75°を作図すれば、その逆側は105°だ。作図の方法も一つではないので、いろいろ試してみるのも面白い。