等式を変形するのは、方程式を解く作業と変わらない。方程式を解くということは、式を\(x=…\)の形に変形することと同じだ。これが、違う文字になっただけである。
最も簡単な例を挙げるとすると、\(a+b=c\)という式を\(a\)について解け、という問題がある。
\(a+b=c\)
\(a=c-b\)
と、\(b\)を移行して\(a=…\)の形に変形できる。
あるいは、\(2a=b\)を\(a\)について解け、という問題があったとする。
\(2a=b\)
\(a=\displaystyle\frac{b}{2}\)
と両辺を\(2\)で割って\(a=…\)という式に変形できる。
このように、「移行」と「両辺を同じ数でかける、あるいは割る」という2つの作業の繰り返しで式を変形することができる。
数学は「計算する」ものだと思っている人も多いし実際そのような面もあるのだが、思っている以上に「式の変形」を利用する。中学高校と進んでいくと、「式の変形」の大切さを実感する場面も増えると思う。しっかり理解して進んでいこう。