数学で文字を使う理由

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数学で文字を使う理由

数学とは、数字を扱う学問。そう思っている人も多いだろう。しかし実際には、文字を扱うことも、数字を扱うこと以上に多い。というのも、数字は無限にあり、いちいち数字で計算していては、文字通り「キリがない」のだ。

例えば坂を転がるボールを観察したとする。1秒で1m , 2秒で4m,3秒で9m転がるところまでは観察できた。しかし4秒後にはボールは、はるか下まで転がってしまい、観察するのが難しい。あなたが根性でダッシュして、4秒後には16m転がっていることを観察したとしても、5秒後のボールにはとても追いつけないだろう。

坂のすべてに計測器を設置して、5秒後に25mボールが転がることを観察したとしても、10秒後にはボールはとうに坂を下り終わっており、結局坂の長さ分までしか観察することが出来ない。

では10秒後には、ボールは何メートル転がっているだろうか、という予測が必要になったとき、これはもう、計算して求めるしかないのである。

そこで1秒で1m,2秒で4m, 3秒で9m…という結果から、ボールは\(n\)秒後には\(n^2\)転がっている、という規則を見つけておく。こうすることで、10秒後に何メートル転がっているかを知りたければ\(nに10\)を当てはめ、\(10^2=100\)m転がる、という予測が立てられる。

一度文字で表してしまうと、数字を当てはめるだけで何秒後に何メートル転がっているのかがすぐに求められる。\(20\)秒後なら\(400m\)転がっているだろうし、\(100\)秒後には\(10000\)メートル転がっているはずである。